言語情報教育部門の紹介
グローバル化、情報化の時代を迎え、情報のあり方も多様になっています。様々な文化に支えられた多量の情報があふれかえるなかで、必要な情報を的確に受信し発信することのできる者と、それが出来ない者と間に情報格差も生じています。しかし、これまでの言語教育、情報教育は十分にそれに対応できないで来ました。
言語情報教育部門は、こうした状況下に求められる新しい言語情報教育を創出することを目的に、日本語・日本文化発信部門を改編する形で設立されました。
言語情報教育分野は、筑波大学の定評のある言語研究を基盤とし、そこに他分野と融合させる「言語研究の実践的応用」インタフェース、「デジタルヒューマニティ」インタフェースを介することで、「グローバル時代の母語教育」プロジェクトや「多言語多文化社会における情報格差克服支援」プロジェクト、「次世代型辞典開発」プロジェクト、「語彙研究と国語辞書研究の相互活性化」プロジェクト、「記憶と継承」プロジェクトなど、さまざまなな言語情報教育プロジェクトを実現させます。
※「言語研究の実践的応用」インタフェース
言語研究の成果をグローバル化や情報化に対応する形で、言語教育や言語処理、辞書論、翻訳論などの隣接実学領域、さらには教科書編集や辞書編集の現場などとも結びつけることを目的とします。その理論や方法の開発は、「言語研究の実践的応用」リサーチユニットが担っています。
※「デジタルヒューマニティ」インタフェース
人文科学と情報科学と結びつけて、新たな人文科学の展開を切り拓くことを目的とします。その理論や方法の開発は、「デジタルヒューマニティ」リサーチユニットが担っています。
※「グローバル時代の母語教育」プロジェクト
従来の国語教育をグローバル化・情報化に対応した母語教育に進展させることを目的とした日本語学と国語教育学、言語処理論を横断した融合型プロジェクト。
※「多言語多文化社会における情報格差克服支援」プロジェクト
主として、東アジア地域の情報格差の克服を目標に、東アジア諸地域におけるアイデンティティの確立と複層化に関わる研究、他言語使用多文化理解を支援するプロダクツ・ツール類開発のための基礎研究、互恵的・価値創出的コミュニケーションを担う人材育成に関わる研究の3点を課題とした言語研究、文化研究、言語教育を横断する融合型プロジェクト。
※「次世代型辞典開発」プロジェクト
書籍型や電子型といったメディアにより規定するのではなく、利用者が求める言語情報を的確に提供するサービスとして再定義し、利用者の言語能力、利用目的、利用環境に対応した個別対応型辞典の開発を目指すプロジェクト。辞書出版社だけでなく、教育現場や教科書会社、電子辞書メーカーなどとの連携も進めている。