5月23日(月)、筑波大学にて第26回ICRセミナーを開催いたします。
選ばれた歴史、葬り去られた歴史:
「大韓民国臨時政府」をめぐる朝鮮独立運動の光と影
■日時:5月23日(月) 15:15-16:30
■会場:筑波大学人文社会系棟A101
■報告者:加納敦子氏 (筑波大学)
要旨:
「大韓民国臨時政府」史は今、韓国で最も注目を浴びている歴史の一つである。「臨時政府」は、1919年に朝鮮独立運動家が亡命先の上海で成立を宣言し、日中戦争期には中国国民党の支援を受けて活動した。現代韓国の歴史教科書を開いてみれば、「臨時政府」の金九は、民族の英雄として描かれている。だが、歴史を紐解いてみれば、中国国民党の支配下には、「臨時政府」の影にもう一つの相対立する団体があった。なぜ「臨時政府」だけが注目され、もう一つの団体は葬り去られることになったのか。本セミナーでは、日中戦争期における中国国民党支配下の「大韓民国臨時政府」をめぐる朝鮮独立運動史を、実証的歴史学の立場から論じ、現代の東アジア国際関係を問いなおす。
報告者について:
現在、筑波大学大学院人文社会科学研究科博士課程在学。