「第2回人文・社会科学系研究推進フォーラム~人文・社会科学系研究推進の三手先を考える~」開催報告

2016年3月17日、つくば国際会議場にて、「第2回人文・社会科学系研究推進フォーラム」を開催いたしました。

主催:筑波大学人文社会国際比較研究機構(ICR)

共催:筑波大学URA研究支援室京都大学学術研究支援室大阪大学大型教育研究プロジェクト支援室早稲田大学研究戦略センター

本フォーラムは、人文・社会科学系の研究にかかわる研究者とURA、事務系職員等がともに議論し、考え、行動することを通じて、互いにエンカレッジしながら、より良い研究推進のあり方を検討する場です。

本フォーラム開催の背景には、大学における研究推進が、とかく”理系”の論理で進められがちだという声がよく聞かれること、また、日本のURAが組織の枠をこえてつながり「人社系研究に対して自分たちは何ができるのか」と活発に議論する動きが生まれているといったことがあります。

第2回となる今回は、「人文・社会科学系研究推進の三手先を考える」を全体のテーマとし、人文社会系研究の近い将来の理想像及びそれを実現させるための道筋について考えました。参加者は、URA40名、研究者14名に加え、事務系職員や助成機関からの参加もあり、およそ60名が組織の枠を超えて集まりました。所属も16国立大学・7私立大学および関係機関等多岐にわたりました。

今回のフォーラムの結果、日本の人文・社会科学系研究の将来像とそれを実現する道筋について、何か特定の結論がまとまったわけではなく、様々な案が改めて提示された状態ですが、組織内での議論とは別に、組織や肩書の枠を超えてこのような議論の場を設けることも、近い将来に人文・社会科学系研究を推進することの一つになると考え、今後も3回、4回とフォーラムを重ねていく予定ですので、ご興味のある方はぜひご参加ください。

以下では、筑波大学理事・副学長(財務・施設担当)の吉川晃理事、公益財団法人トヨタ財団チーフ・プログラム・オフィサーの本多史朗氏による基調講演、政治学・老年学・環境学の3分野の研究者からの講演に加え、グループディスカッションを行いました。当日の内容をご報告します(より詳しい内容は各リンク先でご覧ください)。

 

基調講演・講演

基調講演「人社系の危機とオープンサイエンス」
吉川 晃/筑波大学  理事・副学長(財務・施設担当)

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  • 人社系の危機
  • オープンサイエンスとその中の人社系
  • 人社系に求めたいこと

 

基調講演「研究者とURAがプロデュースする課題解決型プロジェクトに向けて-何を考え、何をなすべきか-」
本多 史朗/(公財)トヨタ財団 チーフ・プログラム・オフィサー

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・URAの役割⇒課題解決型プロジェクト作り
・企画評価のポイント
・研究者、URAへのメッセージ

 

「人社系の強みや特色、社会的役割を活かしたプレゼンスの展開」
辻中 豊/筑波大学 人文社会国際比較研究機構長、人文社会系 教授

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・日本の解釈学的社会科学の限界
・梁山泊:北九州大学の自由闊達な風土と現在につながる研究のアイディア
・武者修行:コーネル大学での国際比較研究
・原点を大切に、オリジナリティ
・人と会う、人から学ぶ
・海外からの需要にこたえる
・多元的な人材からなる、ネットワーク協働型の研究体制へ

概要:海外の人たちと共同研究がしたければ、海外の人たちにとっても重要なテーマ(需要があるテーマ)でなければならない。そのような国際共同研究は、多元的な人材(国籍、年齢など)との協働によって実現する。URAの方々には、海外の動き(国連など)に目を光らせて、研究者に情報提供して欲しい。

「学際研究における人文・社会科学系研究の推進-老年学の視点から-」
中川 威/大阪大学大学院人間科学研究科 助教

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・学際研究分野としての老年学
・なぜ学際研究が必要か
・老年学における課題と展望
・老年学における人文・社会学研究推進のための提案

⇒当日の発表資料はこちら(PDFリンク)

 

「環境問題における学際研究と社会科学の重要性」
天野 正博/早稲田大学人間科学学術院 教授

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・環境学の体系
・環境学とは
・環境学の必要性
・学際研究の生成過程:自然発生的でボトムアップ」なプロジェクト/「組織的でトップダウン」なプロジェクト
・ファシリテーションを担当する部門の必要性

⇒当日の発表資料はこちら(PDFリンク)

 

グループディスカッション「人社系研究の35年先の施策を考える」

「人社系研究の3~5年先の施策を考える」を全体のテーマとし、➀国際共同研究、➁学際研究、➂社会的課題解決という問題関心に基づき8グループに分かれ、約2時間に渡り、活発な議論を行いました。まず「3~5年後の施策」を考えた後に、人社系にもたらすメリット、またそれを実現するために1~2年後に何をしたらよいのか、そのアイディアを誰に売り込めばよいのか考えるという流れをとりました。グループ毎に絞り込んだ課題は、順に発表し、全体で共有しました。

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【第2回人文・社会科学系研究推進フォーラムの実施概要】 
□日時:2016年3月17日(木)13時~18時00分(開場12時30分)、終了後に情報交換会 
□会場:つくば国際会議場 
□参加費:無料(情報交換会は会費1,000円) 
□主な対象:人社系研究者および研究支援者等 
□参加者:60名(職種別内訳=URA40名、研究者14名、事務系職員等6名。
所属=16国立大学・7私立大学および関係機関等) 
□主催:筑波大学 人文社会国際比較研究機構(ICR) 
□共催:筑波大学 URA研究支援室、京都大学 学術研究支援室、
大阪大学 大型教育研究プロジェクト支援室、早稲田大学 研究戦略センター
□プログラム
開場・受付開始
開会挨拶 池田潤(筑波大学 学長補佐室長・人文社会系 教授)
基調講演「人社系の危機とオープンサイエンス」
 吉川晃(筑波大学 理事・副学長(財務・施設担当))
基調講演「研究者とURAがプロジュースする課題解決型プロジェクトに向けて―何を考え、何をなすべきか―」
 本多史朗((公財)トヨタ財団 チーフ・プログラムオフィサー)
講演「人社系の強みや特色、社会的役割を活かしたプレゼンスの展開」
 辻中豊(筑波大学 人文社会国際比較研究機構長・人文社会系 教授)
講演「学際研究における人社・社会科学系研究の推進―老年学の視点から―」
 中川威(大阪大学 大学院人間科学研究科 助教)
講演「環境問題における学際研究と社会科学の重要性」
 天野正博(早稲田大学 人間科学学術院 教授)
グループディスカッション
講評 青木三郎(筑波大学 人文社会系 教授・北アフリカセンター長)
情報交換会(つくば国際会議場 406会議室)
□主なスタッフ: 

<全体企画> 
筑波大学 人文社会国際比較研究機構・URA研究支援室

<グループディスカッション企画・運営>
全体ファシリテート:森本行人(筑波大学URA研究支援室)
グループファシリテート:
白井哲哉・天野絵里子・森下明子・鮎川 慧・若松文貴(京都大学 学術研究支援室)、
稲石奈津子(京都大学 本部構内(文系)URA室)、神谷俊郎(京都大学 南西地区URA室)、
川人よし恵(大阪大学 大型教育研究プロジェクト支援室)、
丸山浩平(早稲田大学 研究戦略センター)、
新道真代(筑波大学 URA研究支援室)、関谷 薫(筑波大学 計算科学研究センター広報・戦略室)
<運営>
筑波大学 人文社会国際比較研究機構(ICR)・URA研究支援室・人文社会エリア支援室
□問合せ先:筑波大学 URA研究支援室(担当=森本)
ura_tsukubaQS_20130819-085720un.tsukuba.ac.jp(@を@に変更してください)
関連リンク 第2回人文・社会科学系研究推進フォーラムのお知らせ【開催日:3月17日(木)】 
大阪大学大型研究プロジェクト支援室URA ※2014年12月に開催された「第1回人文・社会系研究推進フォーラム」
の開催報告が掲載されています。